解体工事について
正しい知識のもと、
納得のいく解体工事を行いましょう。

解体工事とは、建物や構造物を取り壊す工事を指します。一見すると単純なこの工事も、実際には専門的な知識と技術が求められ、安全性の確保や近隣住民への配慮、法的な手続きなど様々な対応事項があります。また、解体工事業者の中には、依頼者に知識がないことを利用して多額の請求や不必要な解体工事を実施する業者も存在します。
解体工事を検討している方々は、ぜひ当ページでご紹介するポイントを把握いただき、納得のいく解体工事を実現しましょう。
解体工事で
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当センターは、全国で年間300件以上の解体工事にまつわるご相談をお受けしている専門組織です。
「解体工事業者の選び方が分からない」
「完了までトラブルなく進められるか不安」
といったお悩みを持つ方々をプロの目線から無料でサポートしていますので、お気軽にご相談ください。
01 建物構造別の解体方法

解体工事は、建物の構造に合った解体方法が存在します。解体工事業者によってこれらの方法に得意・不得意があり、また技術力やリスクマネジメントのレベルにも差があるため、最適な業者選びが重要です。
解体対象となる
建物の例
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一軒家
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アパート・
マンション -
ビル
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倉庫
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工場
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商業施設・
公共施設
木造
木造の建物の解体は、油圧ショベルなどの重機を用いた「機械解体」と職人が手作業で解体する「手解体」を組み合わせて行われることが一般的です。解体後は、廃材のリサイクルや再利用も視野に入れて適切に分別する必要があります。
鉄骨造
鉄骨造の建物は、鉄骨に強度があるため重機を用いた機械解体を中心に実施されることが一般的です。また、鉄骨構造物の場合は、鉄骨を一部切断し、解体範囲を制限して行う「縁切り解体」が行われることもあります。
鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄骨造の建物同様、重機を用いた機械解体が行われることが一般的です。ビルなど高層の建物では最上階から順に解体する「逆階段解体法」が採用されることが多く、また一部の大規模な建築物は、「爆破解体」が行われることもあります。
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
鉄骨造の建物同様、重機を用いた機械解体が行われることが一般的です。鉄骨とコンクリートが混在しているため、鉄骨とコンクリートを分別して解体し、それぞれを適切に処理する必要があります。
コンクリートブロック造(CB造)
工事の正確性が重視される場合や、ブロックの再利用を検討している場合は、手解体が行われることが一般的です。反対に、工事のスピードや効率性を重視する場合には、機械解体をおが行われることが一般的です。
※これらの方法は一部の例であり、具体的な解体方法は、解体工事の内容や規模、立地条件、安全対策、環境配慮等により異なります。
02
解体工事に関わる
許可・登録

解体工事業を営むためには、自治体による許可や登録が必要です。
許可や登録のない解体工事業者に任せてしまうと、資材の不法投棄や工事の放棄、近隣トラブルなどを引き起こすおそれがあるため十分注意しましょう。
建設業許可
建設業法に基づき、都道府県知事から解体工事を行うための許可を受ける必要があります。この許可を受けている解体工事業者は、経営者が法令遵守の意識を持っており、解体工事を行う上で適切な設備や技術力を持っていることなどが証明されます。
建設リサイクル法に基づく解体工事業登録
一定の規模以上の解体工事を行う業者は、建設リサイクル法に基づいて解体工事業の登録を行う必要があります。この登録を行っている解体工事業者は、廃棄物の分別や再資源化に関する計画立てや報告が義務付けられています。
産業廃棄物処理業許可
解体工事によって発生する産業廃棄物を処理するためには、都道府県知事から産業廃棄物処理業として許可を受ける必要があります。この許可を受けている解体工事業者は、産業廃棄物に関して責任を持って安全に取り扱っていることが証明されます。
解体工事前にも
届出が必要です
解体工事を行う際は、産業廃棄物の処理に関する届出や、建物滅失登記などの届出を行う必要があります。
具体的な手続きは、地方公共団体の条例や規定を確認する必要があり、専門家や法律家と相談して計画を立てることが重要です。
03 解体工事費用の相場

解体工事の費用は、主に解体する建物の構造や広さで決まり、例えば30坪の木造住宅の場合は80〜150万円の費用が想定されます。
ただし、解体工事業者ごとに得意・不得意な分野があり、立地条件や周辺環境によって作業員の動員数や工法が異なるため、同様の解体工事でも見積り金額に差が生じます。
費用の主な内訳
- 建物の構造・広さ・立地条件より算出する人件費
- 重機使用費
- 廃棄物処理費
- 運搬費
- 整地費
- 養生費
- 事務手数料
- 近隣対策費
- 管理費 など
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木造住宅解体
30,000円〜/坪(9,090円〜/m²)
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鉄骨造住宅解体
35,000円〜/坪(10,606円〜/m²)
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RC造住宅解体
40,000円〜/坪(12,121円〜/m²)
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ビル・アパート解体
40,000円〜/坪(12,121円〜/m²)
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内装・外装・店舗解体
25,000円〜/坪(7,575円〜/m²)
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残置ゴミ撤去処分
12,000円/m3〜
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樹木撤去処分
12,000円/m3〜
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庭石撤去処分
10,000円/m3〜
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土間撤去処分
2,500円/m²〜
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ブロック撤去処分
2,500円/m²〜
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物置撤去処分
5,000円/ケ〜
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カーポート撤去処分
20,000円/式〜
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太陽光パネル撤去処分
30,000円/式〜
-
ウッドデッキ撤去処分
30,000円/式〜
※重機が使用可能な現場の場合の相場です。
※解体工事を行う場所や現場環境などによって工事費用は変動します。
工事費用が
高額になる例
建物の築年数や近隣住宅・道路との距離などにより、解体費用が高額となる場合があります。
予想よりも費用が高額でも、不当な上乗せとは限りません。
- 築年数が新しい
- 坪数が広い
- 隣地との距離が近い
- 隣接道路幅が狭い
- 道路と敷地の高低差が大きい
- 倉庫や外構、庭木、残置物などがある
- 浄化槽や井戸、地中埋蔵物などがある
- 駐車場を撤去する必要がある
- 建物にアスベストが使用されている など
追加費用が発生する例
解体工事中に古井戸や埋め残された廃材などの地中障害物が見つかる場合があります。
実際に解体工事を実施するまで地中障害物の有無はわかりませんが、撤去処理費用が追加で発生する可能性があることに留意しておきましょう。
追加費用の目安
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コンクリート片(4tダンプ1台)
60,000〜80,000円
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浄化槽FRP(強化プラスチック)製
30,000〜70,000円
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浄化槽RC(コンクリート)製
50,000〜250,000円
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岩、ゴミ、その他
大きさや品目による
-
アスベスト(1平方メートルあたり)
10,000~85,000円
-
残置物(1平方メートルあたり)
5,000〜15,000円
費用を抑えるための
ポイント
建物の場所や構造などに応じ、その解体工事を得意とする解体工事業者を選ぶことにより、費用を抑えることができます。
また、市区町村による補助金や助成金が利用可能な場合もあります。
さらに、家財道具の処分や敷地内の除草、庭木の伐採などをご自身で行っておくことで、数十万〜数百万円の費用を抑えられる場合もあります。
04 避けるべき業者の特徴

悪質な解体工事業者の中には、人件費などを抑えようとして不当な解体工事を行う場合があります。そのため、避けるべき業者の特徴を把握しておくことが重要です。
※重機が使用可能な現場の場合の相場です。
※解体工事を行う場所や現場環境などによって工事費用は変動します。
現場監督者が
不適切・不在
現場監督の経験がない者が担当者として就いたり、現場監督が不在のまま解体工事が進められる場合があります。この場合、必要な工程を省いてしまったり、安全確認や近隣への配慮が疎かになるため、深刻なトラブルが発生しやすい傾向にあります。
施工計画がずさんで
非効率的
十分な打ち合わせがなく、施工計画を立てない業者は、建物の実態をしっかり把握しないまま解体工事を実施するため、作業が非効率的でコストや工期に悪影響を及ぼすおそれがあります。
解体工事の実績が
少ない
解体工事をメイン事業としておらず実績の少ない業者は、解体工事に関する知識や技術に乏しいため、整地処理など細部まで気が回らないおそれがあります。また、近隣住宅への安全対策や防音処理が不十分でトラブルが発生する懸念もあります。
見かけ上では
悪質か分からない
解体工事業者も
ホームページやチラシでは適切な解体工事を謳い、資格や許可を取得していたとしても、
実際には不当な上乗せや追加費用の後出し請求、近隣住民への挨拶の不実行などトラブルの元を抱えているおそれがあります。
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